日本の造船業に嵐が吹き荒れている。造船業はかつて「世界に冠たる基幹産業」の地位を占めたが、中国勢や韓国勢の急台頭で近年は「落ちこぼれ」に甘んじてきた。だが、日米交渉や経済安全保障の高まりを背景に、情勢は一変した。日本政府は「造船復活」を掲げ、35年に建造量を倍増する計画を打ち出した。業界では、大手同士が経営統合を果たすなど再編機運が高まっている。とはいえ、復活は一筋縄ではいかない。そもそも顧客は中韓勢に流れ、資材調達でも素材メーカーに軽んじられてきたほか、人材確保もままならない状況が続いてきたからだ。果たして日本の造船は苦難を乗り越え、復活に向けた船出ができるのだろうか。