岡崎と嵐山で風鈴と水のパワーに触れる

七夕風鈴まつり平安神宮(左京区)で開催中の「七夕風鈴まつり」

 岡崎にある平安神宮(地下鉄東西線「東山」駅から徒歩10分)でも「七夕風鈴まつり」が開催中(8月31日まで)です。朱塗りの回廊(重要文化財)と東神苑の栖鳳池に架かる泰平閣(橋殿)にそれぞれ約1000個の風鈴がつり下げられています。古来、魔よけや邪気よけのご利益があるという風鈴の音色。その風鈴に思いをつづった短冊を付けて願いを託します。

 嵐山では、阪急嵐山線「松尾大社」駅からすぐの松尾大社(西京区)でも「風鈴祈願」を実施中(9月7日まで)です。手水舎の周囲に800個のガラス風鈴が飾られ、風がふわりと吹けば、一斉に涼やかな音色を奏でます。

 こちらでは、梅雨明けの蝉(せみ)しぐれとの共演にも風情があります。短冊に願いをしたため、風鈴の音に願いを託したら、涼感を得られるパワースポットをもう少し巡ってみましょう。ご本殿右手の廊下をくぐった先には、延命長寿のご利益を授けてくれる霊水「よみがえりの水」として名高い「亀の井」が。この水を加えるとお酒が腐らないといわれることから酒造業者からも厚く信仰されています。
 
 亀の井からさらに境内を奥へと進むと、神様が宿るという松尾山から一筋の滝が流れ、滝の前に滝御前社という名の末社がたたずみます。その昔、首に3つ、背に7つの星を持ち、尾には緑と金色の毛を持った亀が現れたことから、第44代元正天皇はこれを吉と捉え、「和銅」から「霊亀」に改元されたといいます。日々の穢(けが)れもモヤモヤも流してくれそうな神秘の滝と対峙して、暑気払いをしてみてはいかがでしょうか。

琵琶湖疏水水辺で憩う鳥たちの姿もいっときの涼を運んでくれる(平安神宮大鳥居前の琵琶湖疏水)
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