イランは2日、国際原子力機関(IAEA)への協力を停止する方針を表明した。それにより、IAEAの検査官はイランの主要核施設が米国とイスラエルの攻撃によって受けた打撃を評価する機会がなくなり、米国をはじめとする西側諸国とイランの新たな対立につながる可能性が出てきた。イランの対応により、IAEAは当面、イランの核開発プログラムを把握できなくなるほか、濃縮ウランの保管場所を突き止めることも不可能になる。イラン国営メディアによると、マスード・ペゼシュキアン大統領は、イラン議会が先週可決したIAEAへの協力を停止する法案を正式に施行した。協力停止は、イランの核施設や科学者の安全が保証されることなど、さまざまな条件が満たされるまで継続するとしている。