ドナルド・トランプ米大統領が何かに対して本気なのか、ただ気晴らしをしているだけなのかを見極めるのはしばしば難しい。しかし、トランプ氏が今週、米連邦準備制度理事会（FRB）のジェローム・パウエル議長を解任するかもしれないと共和党議員に語ったのが本気だったのだとしたら、われわれはこう助言したい。そんなことをするな。トランプ氏は一部の共和党員に対し、パウエル氏を解任する書簡を既に書き上げており、それを送付する可能性があると語ったと報じられている。市場の反応は悪く、数分後にトランプ氏はパウエル議長を解任する計画はないと述べた。大統領顧問の中には、来年5月の任期切れまでパウエル氏を議長職にとどめるよう進言している者もいるが、パウエル氏の解任を求めている者もいる。トランプ氏は自分が何をするのか分かっていないかもしれない。