貿易戦争か、それとも大きなディールを狙うのか。2期目に入って6カ月、ドナルド・トランプ米大統領の対中政策はその両方であり、どちらでもないように見える。先週のアスペン安全保障フォーラム(防衛・情報分野の「ダボス会議」とも呼ばれる)では、そのような戦略をめぐる混乱が至る所で感じられた。多くの参加者が問いかけた主な疑問は、ホワイトハウスが中国に対して次に何をするかだけでなく、そもそも一貫した計画があるのかということだった。中国政府との対比はこれ以上ないほど鮮明だ。米国政府が迷走する一方で、中国は経済的な影響力を駆使して強硬な姿勢を取っている。重要鉱物における独占的地位やサプライチェーンの締め付けなどを利用して、西側諸国に圧力をかけている。この状況にどう対応すべきかが問われる。