
「英語が得意な子になってほしい」――そう願う親は多いだろう。そのためには、子ども自身が英語の勉強に興味を持ち、自ら学ぼうとする意欲があるのが理想的だが、どうすれば“英語が好きな子”になるのだろうか。小学生専用の英検対策塾を運営するなど、子どもの英語教育に詳しいリザプロ代表取締役の孫辰洋さんが、子どもに楽しく英語を学んでもらうためのコツを解説する。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)
中高一貫校に入学した子が
1年目でハマる“落とし穴”とは?
「どうすれば英語が好きになりますか?」
子どもの英語教育に悩む親御さんから、このような質問をよく受けます。
ただ、さまざまなお子さんを見ていて実感するのは、英語を好きになる時期は人それぞれだということ。6歳くらいで英語の勉強にハマる子もいれば、14歳でそのタイミングが来る子もいます。
一方で、英語を嫌いになる時期には特徴があります。それは、「中学1年生」です。
中学1年生は、学校で本格的な英語の授業が始まるタイミング。授業の中で出てくるbe動詞などの文法の概念につまずき、“英語嫌い”になってしまうのです。
今は小学校から外国語教育が必修化されていますが、小学校で学ぶ英語と中学校の英語はレベルが違います。授業のスピードも速いです。
特に要注意なのが、中高一貫校に入学した子たちです。多くの場合、中学受験に英語は必要とされません。そのため、受験の勉強に専念し、英語の勉強は後回しにしてきた子がほとんどです。
にもかかわらず、中学に入学すると一気に英語の勉強が進んでいく……。全く英語をやってこなかった中高一貫校の1年生(私の知る限り、特に男の子)は、苦労することが多いのです。
このように中1で“英語嫌い”になってしまわないためには、小学校4年生から6年生までの「英語との向き合い方」が重要になります。