ファッションモデルのイザベル・ボエメケさん(35)が2020年、動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」に原子力についての動画の投稿を始めると、友人たちは戸惑った。彼女の出演交渉をする代理人の一人は、賛否が大きく分かれるものに肩入れするとキャリアが台無しになる、と言った。「こういう仕組みになっています」。ボエメケさんは初期の動画で、宇宙人を思わせる人物「アイソドープ」を演じながら原子炉の仕組みを説明した。彼女はその後、カリフォルニア州のディアブロ・キャニオン原子力発電所の稼働継続を求める運動の組織化に関わり、TEDトークの動画配信で原子力について語った。この動画は180万回以上視聴されている。アフリカのウラン鉱床に発生した天然原子炉についてのTikTok動画には3万8000の「いいね」が付いた。