スビトラーナ・クズネツォワさん(71)は、ウクライナ軍に加わって3月に戦死した孫の大きな写真の前に、バラの小さな花束を手向けた。ウクライナ東部ドネツク州の要衝スラビャンスクの市庁舎の外には、戦死した数十人の地元出身の兵士の肖像写真が並べられている。クズネツォワさんはこの儀式をいつまで続けられるか分からないと話す。もしロシア政府が和平合意の条件として求めているように、ウクライナがスラビャンスクをロシアに譲り渡すことになれば、彼女は50年近く暮らした故郷を逃げ出すつもりだ。「ノー、ノー。絶対にだめ」。彼女は20日にこう語った。「ウクライナが撤退することを、神様はお許しにならない」
揺れるウクライナ東部住民、ロシアへの割譲案めぐり
ロシアはドネツク州でウクライナ支配下にある地域も譲り渡すよう要求
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