ドナルド・トランプ米大統領は、欧州連合(EU)に対して中国・インド製品の一部に高関税を課すよう求めた。EU当局者2人が明らかにした。ウクライナ侵攻を続けるロシアへの圧力を強めようとする新たな試みだ。当局者によると、トランプ氏は9日、米首都ワシントンで開かれた米・EUの制裁当局者の協議に電話で参加し、高関税の導入を呼びかけた。米国は、インドによるロシア産石油の購入と、中国の対ロ経済支援を抑えたい考え。その場でEU当局者がどのように対応したかは現時点では不明だ。ホワイトハウスは、10日朝のコメント要請に今のところ応じていない。当局者の1人は10日、EUは他国への制裁に関税は用いないと述べた。EUは現在、ロシアに対する第19次制裁パッケージを準備している。先週、米国はEUと対ロ制裁に関する実務者協議を再開することで合意した。この協議はバイデン前政権下で定期的に実施されていたが、第2次トランプ政権では途絶えていた。