
忙しい上司や先輩に限られた時間で話をするとき、仕事ができる人は、どのように伝え方を工夫しているのか――。新刊『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』を上梓した本連載著者の田中耕比古さんが、本書のエッセンスを混ぜながら、今日から使える「伝え方のコツ」を伝授する。(ギックス共同創業者 田中耕比古)
「お時間いいですか?」から
スマートに話せる人がやっていること
「ちょっとお時間良いでしょうか?」
そんなふうに話しかけられて、そのまま15分間話し続けられてしまい、やりかけていた仕事を予定通りに進めることができなかった……そんな経験をしたことはないでしょうか。
話しかけた方は、特に悪気もないのでしょうが、そういうことをされてしまうと、話しかけられた人の予定が狂ってしまいます。
他にも、エレベーターで偶然一緒になった上司や先輩に、ちょっと相談したかった話をしておきたい、なんて場合もあるでしょう。
そういうときにも、端的に、一瞬で伝えるようにしないと、「部下・後輩に話しかけられたけれど、何の話だったのかよくわからないまま終わってしまった」という結果になりかねません。
そういう事態を防ぐためには、「言いたいことを絞り込む」ことが、とても大切なポイントになってきます。
いつも「結論だけ」で良いわけじゃない
デキる人が付け足していることとは?
言いたいことを絞り込む、というと、結論ファースト型の話し方を思い浮かべる方も多いでしょう。
例えば、
「○○社の案件、継続契約が取れました」
「来月の出張の際の、アポイントメントが確定しました」
「××社の次回提案について、現状維持案と追加提案のどちらにするか悩んでいます」
などのように、バシッと一言で、言いたいことを伝えられれば、最も時間効率が良いのは間違いありません。
しかしながら、それではうまくいかない場合もあります。