今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)はここ何年かのFOMCでもかなり奇妙な会議になりそうだ。17日に予想される米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げは単純明快かもしれないが、ジェローム・パウエルFRB議長は、来年5月の任期満了後の後任を巡る騒動の中、今後の政策に関する激しい意見の相違のかじ取りをしなければならない。奇妙な事態はFOMC開始前から始まっていた。15日夜、FRBのリサ・クック理事は連邦控訴裁判所から、判事の2対1の判断でFOMCへの出席が認められた。ドナルド・トランプ大統領は、住宅ローンに関する虚偽申告を理由にクック氏を解任しようとしている。大統領経済諮問委員会(CEA)委員長の職を辞していないスティーブン・ミラン氏は、15日夜に米上院共和党がFRB理事就任を承認した後、16日午前に、空席となっていたFRB理事に就任した。ミラン氏は、慣例であるパウエル議長や他のFRB理事ではなく、アトランタの連邦判事エリザベス・ブランチ氏と宣誓を済ませた。