トランプ米政権は、実業家イーロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)新興企業のxAIが手掛けるAIモデルを連邦政府機関に提供する新たなパートナーシップで合意した。この動きはxAIへの追い風となることが予想され、マスク氏とホワイトハウスとの関係が改善つつあることを示している。連邦政府の技術調達を監督する一般調達局(GSA)の25日の発表文によると、GSAとの合意の下、政府機関はxAIのAIチャットボット(自動会話プログラム)の「Grok(グロック) 4」や、新たな高速版「Grok 4 Fast」などのモデルを、42セント(約63円)で利用できるようになる。政府はすでに、アルファベット傘下のグーグルのほか、「チャットGPT」の開発元であるオープンAIやAI新興企業アンソロピックとも同様の取り決めを結んでいる。今回の合意により、最先端のAIシステムを開発する米国の4社全てと協力することになった。オープンAIとアンソロピックはモデルを1ドルで提供することに合意し、グーグルは47セントを請求している。マスク氏が設定した42セントという料金は、SF小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」にちなんだものだ。