ドナルド・トランプ米大統領は25日、イスラエルによるヨルダン川西岸の併合は阻止すると述べた。欧米や中東地域の各国は、併合が実現すれば地域の緊張が大幅に高まり、イスラエルと一部中東諸国との国交正常化を危険にさらす可能性があると警告しており、トランプ氏も新たに最後通告を発した形となる。同氏は「イスラエルによるヨルダン川西岸の併合は認めない。許すことはない。そのようなことは起こらない」と大統領執務室で語った。トランプ氏は今週に入り、同様の考えを中東諸国の指導者らにも示していた。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相がガザでイスラム組織ハマスとの戦争を拡大する一方、フランスなど欧米諸国はパレスチナを国家承認すると表明。こうした中、今回のトランプ氏の発言は、ネタニヤフ氏への圧力を公然と高める異例の内容となった。ネタニヤフ政権はここ数カ月にわたり、パレスチナ人が建国を求めるヨルダン川西岸でのイスラエル入植地拡大プロジェクトを承認し、物議を醸していた。