次いで、山形県が前年33位(21.4点)から26位(23.8点)で同じく7ランク上昇。山形市にある「宝珠山立石寺」の通称「山寺」の絶景が、SNSや外国人観光客から注目され評価につながった。また、今年は米不足があり、米どころとしての評価も改めて見直されたのだろう。
観光意欲度も前年38位(36.3点)から28位(37.3点)と大きく上昇し、「魅力的な伝統芸能、祭り、イベントがある(14.9%)」「海・山・川・湖などの自然が豊か(46.1%)」がいずれも7位で高い評価を獲得した。
新たな魅力で評価が上がった県は?
外国人観光客も追い風に
奈良県は、前年の14位(31.1点)から9位(35.4点)に上昇した。纏向(まきむく)遺跡内にある箸墓(はしはか)古墳が、卑弥呼の墓と伝えられたことが注目され、大きな話題となった。観光意欲度も前年11位(46.7点)から8位(46.5点)に上がった。
「大阪万博に訪れた外国人観光客が奈良県に足を延ばし、シカ人気の高まりが高評価につながっている」と田中社長。
また、他の理由として、「ホテル開発の進展もあり、これまで修学旅行を中心としてきた観光から、個人旅行や外国人旅行客の取り込みへと観光構造が変化している」と指摘する。
次いで、愛知県は前年20位(26.5点)から16位(30.0点)へとランクアップした。「名古屋めし」をはじめとする濃厚な食文化の人気が高まり、「買いたい土産や地域産品がある(8.2%)」の評価が上昇している。
さらに、2025年7月に開業した「IGアリーナ」は、オープン直後ながらスポーツや音楽イベント開催などへの期待感が高まり、今回の評価にも反映されたとみられる。
田中社長は、「スポーツ選手や新しいアリーナ、スタジアムの存在は、ランキングに大きく影響する。長崎県でも『長崎スタジアムシティ』が街全体のエンタメ拠点となり、評価を押し上げた。来年は、『バンテリンドーム(旧ナゴヤドーム)』の改装も控えており、施設と街ぐるみの取り組みがブランド力を高めるだろう」と予測する。
では、下位の都道府県を見ていこう。