24日に発表された米消費者物価指数(CPI)を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)は来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げし、その次の会合でも追加利下げ支持に傾く公算が大きい。FRB当局者は今夏の終わりに、足元の労働市場軟化をわずかなインフレ悪化より重く見るべきと判断し、利下げに軸足を移した。9月のCPIはこの目算を狂わせるものではない。この指標の発表前は、当局者は来週に続いて12月にも追加利下げを実施するかどうかを巡り、意見の隔たりが大きくなるかに思われた。だが9月のCPIは、インフレをより不安視していた一部当局者の懸念を和らげ、12月の追加利下げへの抵抗感を弱める可能性がある。また、企業や消費者に大幅な値上げを受け入れる意思や余力がないことが明らかになれば、利下げを支持してきたFRB当局者は勇気づけられるかもしれない。