米連邦準備制度理事会(FRB)理事だったアドリアナ・クーグラー氏は年次財務開示書類で、FRBの方針に違反する多数の株式売買を報告し、FRBが今年この件を監察官による調査に委ねるきっかけとなった。この書類は15日に米政府倫理局(OGE)が公表した。開示書類はクーグラー氏が理事辞任から約1カ月後の9月に提出したものだった。書類によると、FRBの倫理担当者はクーグラー氏がFRBの方針を順守したと認証することを拒否し、同氏の開示書類を政府の監視機関であるFRBの監察官室に送った。クーグラー氏は8月1日に辞任を発表した。これは同氏の財務開示書類の作成完了が近づいていた時期と重なる。ジョー・バイデン前大統領が理事に指名したクーグラー氏は、7月29~30日の連邦公開市場委員会(FOMC)を欠席し、FRBは個人的な事情だと説明していた。同氏の辞任は8月8日に発効した。ドナルド・トランプ大統領はその後、クーグラー氏の残りの任期(来年1月31日まで)を務める後任として、大統領経済諮問委員会(CEA)委員長のスティーブン・ミラン氏を指名した。
クーグラー元FRB理事、辞任前に不適切な金融取引
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