ドナルド・トランプ米大統領は、サウジアラビアには莫大(ばくだい)な富があると頻繁にたたえてきた。だが18日にホワイトハウスを訪れるムハンマド・ビン・サルマン皇太子には、かつての資金力に陰りが見える。サウジアラビアは世界最大の石油輸出国だが、低調なエネルギー市場と国内プロジェクトへの膨大な支出により、財政はここ数年で最も厳しい状況になっている。これにより、国外での資金投入能力も低下している。サウジアラビア政府は穴埋めのために借り入れを増やしたが、今年の財政赤字見通しは国内総生産(GDP)比で5.3%に達し、トランプ氏が5月に訪問して同国から大規模な投資を引き出した時点から2倍余りの水準となった。これは新型コロナウイルスが流行し始めた2020年以来の高水準となる。
訪米のサウジ皇太子、潤沢な資金力に陰り
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