米国のスティーブ・ウィットコフ和平交渉担当特使とロシア高官の間の電話協議内容が流出したことで、26日、その通話記録を漏えいした犯人を捜す世界規模の謎解きゲームが始まった。通話内容は、どのようにして米ロの首脳を動かし、停滞しているウクライナ和平プロセスを復活させるか、というものだった。世界中で外交官から素人探偵に至るまであらゆる人が、手段と動機の謎を追った。ロシアと米国の高官同士が携帯電話で交わした会話を盗聴する能力を持っているのは誰か。そして会話内容を流出させることで最も大きな利益を得るのは誰か。それは、欧州諸国政府の多くがロシアの有利に傾いたと見なす停戦案を妨害したいと考えている欧州の諜報(ちょうほう)機関だろうか。これはロシアの高官たちが26日、すぐに示唆した説だ。