【「人生最高レストラン」出演で話題】【世界一の美食家が教える】「どれがおいしいですか?」と聞いた瞬間、客のレベルが一瞬で見抜かれる理由〈再配信〉Photo: Adobe Stock

読者の反響が大きかった記事を、一部編集し再配信します。(記事初出時の公開日:2024年7月6日)

テレビ番組「人生最高レストラン」(TBS系)に美食家の浜田岳文氏が出演(2026年5月16日放送)し、大きな注目を集めている。番組では、世界一の美食家としての半生、そして人生最高の一品の数々を紹介した。
浜田氏はイェール大を卒業後、南極から北朝鮮まで世界128カ国・地域を食べ歩き続け、一流シェフ、起業家、トップクリエイター、そして多くの食べ手から厚い信頼を集めている。初著書『美食の教養』は単なるグルメガイド本とは一線を画し、人生が豊かになる“知的体験”としての「美食」に反響が広がり、3万部を超えるベストセラーに。本書の内容から、一部を再構成してお届けする。

「どれがおいしいですか」と聞くのは要注意

 レストランで、コースではなくアラカルトのメニューから選ぶとき、料理人が食べてほしそうなものを探し当てる楽しみがあります。ただ、これには経験値が必要です。僕も、食べたことがない国の料理だったとしたら、皆目わかりません。

 迷った場合、サービススタッフ(カウンターの場合は料理人)に聞くのが一番です。

 好きな食材や調理法など自分の好みを伝えて、何を頼めばいいか、アドバイスをもらう。仮に何を食べたいか自分で目処がついたとしても、初めてのお店だとどれくらいの量出てくるのかわからないので、適切な皿数を確認するのにサービスのアドバイスは有用です。

 日本で聞いてもあまり意味がないのは、「どれがおいしいですか」という質問です。

 優しいお店なら、その質問をされたときの答えをすでに用意していて、これが当店のおすすめです、とすんなり教えてくれますが、頑固なサービスやご主人のお店だと、「全部おいしいです」といわれて気まずい思いをすることがあります。海外ではまずそういうやりとりはありませんが、日本では要注意です。

迷ったら、なんと聞くべきか?

 だから、聞くとしたら、「どの料理が人気ありますか」「どの料理がよく出ますか」と聞いてみるといいと思います。これだと、事実を確認しているだけなので、頑固なお店の人に渋い顔をされるリスクは軽減できます。

 海外の場合は「どれがおいしいですか」と聞くと、お店のおすすめというよりは、サービススタッフ個人の好きなメニューを教えてくれることが多いように思います。なので、「あなたはどれが好み」と聞くのと結果的に同じです。

 日本だとなかなかないと思いますが、海外だと「これが好き」だけでなく、「これは好きじゃない」「やめてこっちにしたほうがいい」など、大丈夫かなと思うくらいはっきり教えてくれます。「あなたがおすすめしてくれた料理、おいしかったよ」と食後に伝えると、嬉しそうにすることも。

 これも、レストランという場でのコミュニケーションの醍醐味のひとつです。

(本稿は書籍『美食の教養 世界一の美食家が知っていること』より一部を抜粋・編集したものです)

浜田 岳文(はまだ・たけふみ)
1974年兵庫県宝塚市生まれ。米国・イェール大学卒業(政治学専攻)。大学在学中、学生寮のまずい食事から逃れるため、ニューヨークを中心に食べ歩きを開始。卒業後、本格的に美食を追求するためフランス・パリに留学。南極から北朝鮮まで、世界約128カ国・地域を踏破。一年の5ヵ月を海外、3ヵ月を東京、4ヵ月を地方で食べ歩く。2017年度「世界のベストレストラン50」全50軒を踏破。「OAD世界のトップレストラン(OAD Top Restaurants)」のレビュアーランキングでは2018年度から8年連続第1位にランクイン。国内のみならず、世界のさまざまなジャンルのトップシェフと交流を持ち、インターネットや雑誌など国内外のメディアで食や旅に関する情報を発信中。株式会社アクセス・オール・エリアの代表としては、エンターテインメントや食の領域で数社のアドバイザーを務めつつ、食関連スタートアップへの出資も行っている。