まじめに勉強に取り組むだけではなく、テクニックを使って1点でも点数を取る。それも実力」。
偏差値35から東大合格を果たした『5科目50年分10000問を分析した東大生のテストテクニック大全』(ダイヤモンド社)の著者・西岡壱誠氏はそう語ります。では、その1点はどう取るのでしょうか。本記事では、本書よりテストで使えるテクニックを紹介します。

中学受験でやってはいけない“毎回3.14を筆算する”という失敗Photo: Adobe Stock

よく使う数は必ず覚える

実は、「中学受験の算数には登場するが、中学以降の数学には登場しない数」が存在することをご存じですか?

ずばり、「3.14」です

中学以降の数学では円周率はすべて「π」の記号で表されることになりますが、こと中学受験においては、「3.14」を含むかけ算が頻出します。

「半径が2cmの円の面積は?」
→2×2×3.14=4×3.14=12.56(平方センチメートル)

「半径が3cmの円の円周の長さは?」
→3×2×3.14=6×3.14=18.84(cm)

と、「3.14」の倍数は、算数を勉強していく中で何度も見かけることになります。

しかし、「3.14」も筆算するときは3桁の数字ですから、毎回計算していると地味に時間がかかるものです。そこで、よく見る「3.14」の倍数は覚えてしまいましょう。

九九のイメージで、いわば「3.14の段」のようなものです。

たとえば、4×3.14が12.56であると最初からわかっていれば、最初の例では式を立てた時点で答えを出すことができ、いちいち筆算しなくてもいいので問題を解くのにかかる時間を大幅に短縮できます。

以下、覚えておくと便利な3.14の倍数をご紹介します。

1×3.14=3.14
2×3.14=6.28
3×3.14=9.42
4×3.14=12.56
5×3.14=15.7
6×3.14=18.84
7×3.14=21.98
8×3.14=25.12
9×3.14=28.26
16×3.14=50.24
25×3.14=78.5
36×3.14=113.04

まずは「1桁の数字×3.14」を覚えておくことで、大きな数で筆算するにしても、各行の数を計算しなくて済みます。

さらに、面積を求めるときは「半径×半径×3.14」を計算するので、「平方数×3.14」も意外と使う機会が多いです。

さらに余裕があれば、以下も覚えておくとよいでしょう。

49×3.14=153.86
64×3.14=200.96
81×3.14=254.34

ちなみに、高校受験では「サイコロの確率」の問題が頻出なので、「6の倍数」を覚えておくといいと思います。

「サイコロを3つ振ってすべてが1の確率は?」と聞かれて、「1/6×1/6×1/6だから……。」と考えているようではダメです。「1/216」と即答できないとダメです。

6×6×6=216
6×6×6×6=1296

これだけは覚えておきましょう!