美術館に行っても「きれい」「すごい」「ヤバい」という感想しか出てこない。でも、もっと美術を楽しめるようになりたい。そう思ったことはありませんか?
「こやぎ先生」としても活躍する、ご指名殺到の美術旅行添乗員・山上やすお氏の書籍『死ぬまでに観に行きたい世界の超絶美術を1冊でめぐる旅』から「マジですごい」超絶美術をご案内します。
『死ぬまでに観に行きたい世界の超絶美術を1冊でめぐる旅』より
天使たちに囲まれたマリア様! 二人の天使はどこで見た?
――あ、この絵、カーテンがかかってるんじゃなくて、絵の中に描かれているんですね!
気が付かれましたね! この絵は少しだまし絵のようになっていて、カーテンを描くことによって私たちのいる空間と絵画の中が連続しているように見えるんじゃないでしょうか?
――そうですね、そう言われるとそんな感じがしてきますね…(知らんけど)。あ、上の方にはちゃんとカーテンレールまで描かれてる!
そうなんです、芸が細かいでしょ(笑)。ちなみに、このマリア様、雲の上に立っているじゃないですか? でも背後は雲じゃないんですよ?
――え、普通に雲じゃないですか。
いえいえ、よく見てください。マリア様のちょうど頭の上あたりが一番わかりやすいかもしれませんね。
――え、でも雲…。…あ! 雲じゃない! たくさんの人の顔じゃないですか!! なんか赤ちゃんみたいな…これは、おばけ(汗)?
なんてこと言うんですか(汗)。これは天使たちですよ! まぁ頭しか描かれていないのでちょっと衝撃なのもわかりますけどね(笑)。
――ひゃ~…まったく気が付かなかったです…。あと、さっきからずっと気になっていることがあるんですが…。
はい、なんでしょう?
――この下の天使たちかわいすぎませんか? なんかこの表情も秀逸で…(笑)!
ですよね(笑)。この子たちのモデルは「物欲しげにパン屋の窓を覗き込んでいる二人の子ども」とか、「マリア様のモデルになっている女性の子どもが見学に来た時の姿」とかいろいろ言われますが、正直わかりませんね。確かなことは、とりあえずこの子たちはとんでもなく有名だということです。
――あ、やっぱり有名なんですね。
そりゃあもう! 有名すぎて切手やTシャツや様々な商品にも転用されているので目にする機会が多いんですね。正直、上のマリア様たちを差し置いて、この二人の天使だけが切り取られているっていう愛されっぷりですよ(笑)。
――なるほど…、なんか見たことあるような気がしたんですよね! どこで見たんだろうってさっきからずっと考えてるんですよ…。
それならわかりますよ。一発で当ててあげましょうか?
――え、そんなのがわかるんですか(汗)? そんなのわかるわけ…
サイゼリヤです!
――!! それだわ(笑)。
『死ぬまでに観に行きたい世界の超絶美術を1冊でめぐる旅』より
(本記事は『死ぬまでに観に行きたい世界の超絶美術を1冊でめぐる旅』の一部を抜粋・編集し作成しました)











