シリアと米国の当局者らは、シリア中部パルミラ市近郊で13日に米国人3人が殺害された事件について、犯人は治安部隊の一員で、過激的な思想を持っているとして解雇される予定だったと明らかにした。今回の襲撃は、国内統制の強化を図るシリアのアハマド・シャラア暫定大統領が直面する治安上の課題を浮き彫りにしている。イスラム主義の旧反体制派勢力指導者だったシャラア氏は、アサド政権崩壊後のシリアを率いている。11月にシャラア氏とホワイトハウスで面会したドナルド・トランプ米大統領にとっても、危機が顕在化している。トランプ氏は過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を目指す米国主導の有志連合に参加するパートナーとしてシャラア氏を歓迎したが、シリア政府による治安部隊や新たな隊員の身辺調査について新たな懸念が生じている。