『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、年収1000万円のサラリーマンは勝ち組なのかについて著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

年収Photo: Adobe Stock

給料が高いことと「自分の幸せ」はイコールではない

社会人になる前の僕は、「給料が高い会社に入れたら勝ち組」だと、どこかで思っていました。「年収1000万円に届けば、余裕のある生活ができ、不安も減り、自然と幸せになれる」そんなイメージを持っていたのです。

ただ、実際に社会人として働き、さまざまな人の話を聞く中で、その考えは少しずつ変わっていきました。給料は確かに大切ですが、お金自体が幸せを生み出すわけではありません。お金はあくまで道具であり、交換手段にすぎないからです。

大切なのは、「何をすると自分は幸せなのか」、そして「それを実現する時間があるのか」という点です。給料が高くても、毎日疲れ切って自分の時間がほとんどない状態では、そのお金を使う余裕すらありません。

給料が高いことで生活コストが上がる

もう一つ見落としがちなのが、給料が上がることで生活コストも自然と上がっていく点です。収入が増えると、住む場所や食事、付き合い方の水準も少しずつ変わっていきます。

最初は余裕があるつもりでも、気づけば固定費が増え、「今の給料を維持しないと生活が苦しい」状態になる人も少なくありません。給料が高いはずなのに、なぜか常に余裕がない。そんな声を聞くこともあります。

給料は自由度を高めるはずのものですが、使い方や環境次第では、逆に自分の首を締めてしまうこともあるのです。

実際に、給料が高いことで「より良い家に住みたい」となりますよね。最初は家賃5万円の家でも「おお!自分の城ができた」と感動していても、給料が上がるにつれて、それに満足できなくなる。次は10万円の家、次は戸建て…と、どんどん求めてしまうのです。

大事なことは「生き方」である

一方で、給料が特別高くなくても、穏やかに幸せそうに働いている人はたくさんいます。自分の時間を大切にし、納得できる働き方を選び、無理のない生活をしている人たちです。

そうした人を見て感じたのは、幸せを決めているのは給料の額ではなく、生き方そのものだということでした。
どんな一日を過ごし、どんな人と関わり、何を大切にしたいのか。そこが定まっていれば、給料は手段の一つに過ぎません。

給料の高さに目を奪われる前に、「自分はどんな毎日を送りたいのか」を考えてみる。その理想像から企業選びや仕事選びを始めてみると、選択の基準が少し変わってくるのではないでしょうか。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです