露呈した米国債の脆弱性
2年以内に台湾有事が起こる可能性
関税政策を武器に、各国に米国有利な交渉を迫ってきたトランプ政権ですが、ここにきて綻びが見え始めています。
2026年1月18日、トランプ大統領はグリーンランドを巡って欧州諸国の関税引き上げ方針を示しました。これを受け、ドイツ銀行のアナリストは「欧州投資家による米国資産売却の可能性を指摘」したレポートを発表。デンマークも米国債売却方針を明らかにした20日は、米国株、国債、ドルがそろってトリプル安となりました。
そして21日、トランプ米大統領はグリーンランド領有に反対する欧州諸国に対して「課す」としていた関税措置を撤回すると表明しました。
欧州が対抗関税とともに米国債の売却を示唆しただけで、トランプ政権が関税撤廃に踏み切らざるを得なかった事実は、米国債の「保有者」が持つ交渉力の強さを改めて露呈しました。
中国は多額の米国債を保有(日、英の次に多い)し、さらにレアアースという戦略物資も握っています。米国がこれらの経済的弱点を突かれた場合、軍事的な事態に対して「静観せざるを得ない」状況に追い込まれる可能性は高いと考えます。
つい先日も、中国がレアアースを材料に、米国に追加関税を譲歩させたと報道されました。
先述の第二次トランプ政権下で初のNSSは、完全に前政権以前の安全保障体制を批判しており、2029年1月の大統領任期満了までこのスタンスは変わらないと考えます。
トランプ大統領の任期と「台湾有事2027年説」を踏まえると、米中のトップが何らかの理由で引退しない限り、今から2028年までがマイルドな接収を含む台湾有事の現実的なタイムリミットと考えるべきでしょう。
つまり、遅くとも2年以内に起こる確率が高い。われわれは、資産防衛に関しても、有事に備える必要があるのです。
有事の際に「何」が起きるのか
国家に依存しない資産にリスク分散
もし台湾有事が現実味を帯びれば、これまでのマーケットの常識は通用しなくなります。
例えば、世界の半導体供給を支えるTSMCが万が一の事態(工場の稼働がストップするなど)に至れば、連鎖的にエヌビディアなどのハイテク株も暴落を免れません。
もはや「インフレ対策として株を持つ」「マグニフィセント7を保有していれば大丈夫」という単純な戦略だけでは、資産を守り切れないフェーズに入っているのではないでしょうか。







