トランプ大統領Photo:Andrew Harnik/gettyimages

「エピック・フューリー(壮絶な怒り)」作戦は、イランの攻撃能力を大幅に低下させた。防空システム、ミサイル、ドローン、レーダー、航空機、軍艦、基地、飛行場、指揮統制センター、治安本部、掩蔽壕(えんぺいごう)や隠れ家の多くが、1979年の王政崩壊以来「米国に死を」と誓ってきた現体制の多くの指導者と共に失われた。

 米国内では、米・イスラエルのイラン空襲によって、MAGA(米国を再び偉大に)派の有権者と、彼らの代弁者だと主張する小規模ながら影響力のあるMAGAメディア関係者らとの間に、大きな溝があることが明らかになった。

 これらのポッドキャスターやユーチューバー、フリージャーナリストたちは、ドナルド・トランプ米大統領の行動をMAGAに対する裏切りだと断じている。彼らの見方によれば、トランプ氏は、イスラエル、あるいは新孤立主義右派の一部が言うようにユダヤ人によって、無意識に利用されている道具になっている。

 17日に米国家テロ対策センターのジョー・ケント所長が辞任したことで、ユダヤ人のせいだとする声は高まるだろう。ケント氏は、イランの脅威を排除するとトランプ大統領が決断した理由として、「イスラエルと親イスラエルの強力な米国ロビーからの圧力」と、メディアや「イスラエル当局者」が主導した「偽情報キャンペーン」を挙げた。ケント氏は、イスラエルが今回と同じ戦術を使って「悲惨なイラク戦争にわれわれを巻き込んだ」とも述べた(実際には、イスラエルは米国がサダム・フセイン政権と戦うのを目にしたくないと思っていた)。

 壮絶な怒り作戦に対する批判の多くは、ホロコースト否定論者のニック・フエンテス氏、イスラエル問題に執着しているポッドキャスターのタッカー・カールソン氏やメーガン・ケリー氏、陰謀論者のキャンディス・オーウェンズ氏のような人々から出ている。自分をMAGA派の共和党員だと考えている有権者は、こうした人々と意見を共有しているのだろうか。大統領に裏切られたと感じているのだろうか。

 超党派の団体バンデンバーグ・コアリションの調査によると、その答えは「ノー」であることが明白だ。同団体は「米国の国家安全保障と繁栄、自由には、強くて誇り高い外交政策が必要」という考えを支持している。