個人投資家の間で大きな支持を集めるのが『株トレ』シリーズです。シリーズ第2弾の『株トレ ファンダメンタルズ編』では、60題のクイズを通じて「業績や財務の読み方」を学べます。著者は、ファンドマネジャー歴25年、2000億円超を運用してTOPIXを大幅に上回る好実績をあげたスペシャリストの窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から、本書のポイントを紹介します。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
Photo: Adobe Stock
収益基盤が強固な株を選ぶ
ホルムズ海峡危機など中東情勢の緊迫化やインフレ懸念の高まりを受け、3月に入って日経平均は大きく値を下げています。相場は不安定な状況が続いています。
相場が不安定なときほど、「収益基盤のしっかりした企業」に目を向けることが重要だといえるでしょう。
継続的に利益を生み出せる企業は、外部環境が悪化しても業績が大きく崩れにくく、相場回復局面で、株価の伸びが期待しやすいからです。
粗利率、営業利益率、経常利益率に注目
では、収益基盤の強さはどこで見極めればよいのでしょうか。
その1つの判断材料となるのが、粗利率、営業利益率、経常利益率です。窪田さんは、本書の中でこれらの利益率をチェックしてほしいと伝えています。
これらは、ビジネスの収益性を示す数値です。数値が高いほど、いわば「筋肉質な経営」ができているといえます。
たとえば、次のA社とB社の業績を比較してみましょう。
A社とB社の業績
粗利率、営業利益率、経常利益率に着目すると、B社のほうが、収益基盤が安定している企業と判断できます。
利益率の違い
「見かけの利益」に惑わされない
注意したいのが、「当期純利益」だけを見てしまうことです。
A社の当期純利益率は高いですが、その要因は特別利益にあります。
当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失-税金等
特別利益とは、不動産売却益や株式売却益など、本業以外から生まれる一時的な収益のことです。
特別損益は継続的に発生するものではありません。したがって、特別損益の大きさで、企業の収益基盤の強さを判断することはできません。
相場が不安定な時こそ、銘柄選択力が問われる
相場が不安定なときにやりがちなのが、「安くなったから買う」という安易な判断です。しかし、国際情勢の先行きを読み切ることは容易ではありません。
個人投資家にできることは、強固なビジネスを持つ企業を見極めることです。
収益基盤の強さに目を向けることで、相場の荒波の中でも大きく資産を減らすリスクを抑えることができます。そして、その企業は相場が回復したときにも、しっかりとリターンをもたらす可能性が高いでしょう。


