Trivedi氏らは今回、マンモグラフィ検診を受けた女性を対象に解析を行った。対象は、エモリー・ヘルスケアで検診を受けた女性7万4124人(内部コホート)と、メイヨー・クリニックで検診を受けた女性4万9638人(外部コホート)である。

AIを用いて動脈内のカルシウム沈着を分析

 両コホートのマンモグラフィ画像から、AIを用いて動脈内のカルシウム沈着を分析し、なし、軽度(0超~10mm2)、中等度(10超~25mm2)、重度(25mm2超)の4段階に分類した。その上で、中央値で7.0年間追跡し、BACによりMACEリスクを予測できるかを検証した。

 その結果、BACが認められなかった女性と比べて、BACが軽度、中等度、重度のいずれの群においてもMACEリスクが有意に高く、その関連は量依存的であることが示された。

 MACEのハザード比は、BACが軽度の女性では、内部コホートで1.32(95%信頼区間1.10~1.59)、外部コホートで1.28(同1.17~1.39)、中等度の女性では1.75(同1.23~2.50)、1.79(同1.55~2.06)、重度の女性では3.29(同2.15~5.05)、2.80(同2.36~3.32)であった。また、BACが1mm²増加するごとに、MACEリスクは2~3%増加した。

 専門家らはこの結果について、「マンモグラフィが血圧測定や脂質検査などの従来の心血管疾患スクリーニングに取って代わるべきことを意味するものではない」と説明している。ただ、マンモグラフィによって、CVDの初期兆候を得られる可能性はある。

 Trivedi氏は、「私は、この技術もこの検査もとても良いものだと思っているが、現時点ではBACのスコアによって治療や管理を変えるべきことを裏付けるエビデンスはない」と述べている。

 なお、一部のクリニックでは、すでにBACを検出するAIツールをサービスとして提供しているが、追加料金がかかる場合もある。こうした情報がルーチンで報告されるようになれば、大きなメリットを期待できると医師らは見ている。

 付随論評の著者で米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のLori Daniels氏は、「放射線科医がBACに関する情報を報告するようになれば、われわれが必要とするデータが蓄積されていく。それが第一歩になる。ここには、これまで見過ごされてきた膨大なデータが存在する。自分の動脈の中で何が起きているのかが可視化されることで腑に落ちて、生活習慣の変容などに対するモチベーションが高まることもある」と述べている。(HealthDay News 2026年3月10日)

https://www.healthday.com/health-news/cancer/mammograms-may-also-reveal-hidden-heart-disease-risk-study-finds

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