「うちの子、ノートがぐちゃぐちゃで……」
「丁寧に書きなさいと言っているのに、全然直らない」
そう悩む親御さんは多いですが、実はノート指導には多くの家庭が気づかずにやってしまう“落とし穴”があります。良かれと思って言っている一言が、子どものやる気を奪ってしまうこともあるのです。では、子どものノート力を本当に伸ばすには、親はどのように関わればいいのでしょうか。本記事では、「ノート」の書き方が学力に直結するという持論をもち、『中学受験必勝ノート術』(ダイヤモンド社刊)の著書もある超人気プロ家庭教師・安浪京子先生へのインタビューをもとに、子どものノートを見るときの着眼点についてお伝えします。(取材・構成/ダイヤモンド社書籍編集局 井上敬子)
左:メンタルが乱れているとき 右:普通の状態のとき 同じ子のノートでもメンタルの状態が違うと、こんなに違う(提供:安浪京子先生)拡大画像表示
「ノート」の状態は子どものメンタルを表す
中学受験の指導をしていると、「ノートを見れば、その子の状態がわかる」という感覚があります。同じ子でも、その時のメンタルの状態によってノートの質がまったく変わるのです。
たとえば、冒頭にあげたノートの写真は、どちらもある5年生の女の子の算数の家庭学習用のノートです。
左(乱れたもの)は気持ちが乱れている時のもの。字が崩れてほとんど書きなぐりのような状態になっています。しかし普段は、右のように字のサイズもちゃんとそろっているし、字も読みやすく非常に丁寧に書かれています。
一見、同じ子のノートとは、信じられないかもしれません。
この子のノートが乱れていた理由は、「クリスマスに欲しかったものが届かないとわかって、がっかりした」。それに加えて「違う日の計算課題をやってしまい、改めて当日分を追加してやる事になって、完全にやる気を失っていた」とのこと。
このくらい些細なことでも、子どもにとってはメンタルが乱れる大きな原因になります。むしろ、5年生くらいであればこのようなことは日常的に起きています。
ここで親が理解しておきたいのは、「ノートが汚い=そもそものやる気がない」という単純な問題ではないということです。ノートは、その瞬間の思考や感情などがそのまま出るものです。
ですから私は「今この子はどういう状態なのか」のを把握するためにも、ノートをきっちりとみます。ノートをきれいに書かせることだけに注力するのではなく、その背景にある子どものメンタルの状態を見ていくことが、とても重要だと思っています。
*本記事は、「中学受験必勝ノート術」の著者、安浪京子先生へのインタビューから構成・編集したものです。



