「遅刻をするな」「納期を守れ」――言っていることは間違っていない。それなのに、なぜかハラスメントと認定される。多くの事案を見てきた著者が気づいた、「正しい内容」が「攻撃」に変わる瞬間とは。SNSでビジネススキルについて情報発信を行い、総フォロワー数が37万人を超える「にっしー社長」こと西原亮氏の著書、『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに、誰でも「しごでき」になれる令和の仕事の基本を解説する。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

ハラスメント認定される上司も、言っていることは正しい
ハラスメントで問題になる上司の言葉を聞くと、
内容そのものは、実は正当なことが多い。
遅刻をするな。
納期を守れ。
これらはビジネスとして当然の要求だ。
しかし著者は、多くのハラスメント事案を見てきた経験からこう言う。
「言っていること(内容)」ではなく、「伝え方」で致命的なミスを犯している、と。
内容が正しいかどうかと、それが相手に届くかどうかは、まったく別の話なのだ。
「正しい内容」が「攻撃」に変わる瞬間
ハラスメント認定される上司の多くも、「言っていること(内容)」自体は正しいのです。「遅刻をするな」「納期を守れ」。これらはビジネスとして正当な要求です。しかし、プライベートに踏み込んでいなかったとしても、彼らは「伝え方」で致命的なミスを犯しています。
・大声で威圧する
・早口でまくし立てる
・「お前」「あんた」といった乱暴な言葉を使う
これらがセットになった瞬間、たとえ内容が100%正しくても、受け手である部下の脳内では「指導」ではなく「攻撃」として処理されます。
大声、早口、乱暴な言葉――
この三つが重なった瞬間、部下の脳内では何が起きるか。
内容がどれだけ正しくても、「指導」ではなく「攻撃」として処理される。
指導を受け入れる回路が閉じてしまうのだ。
これは部下が「弱い」からではない。
人間の脳の構造上、威圧的な状況では防衛反応が優先される。
内容を理解しようとする前に、身を守ることに意識が向いてしまう。
だから正しいことを言っても、届かない。
「好かれる上司」は、伝え方を正しくする
内容の正しさと、伝え方の正しさは、両方必要だ。
内容だけ正しくても、伝え方が「攻撃」に見える瞬間、指導は機能しなくなる。
逆に言えば、「何を言うか」をどれだけ磨いても、「どう言うか」を変えなければ、部下には届かない。
声のトーン、話すスピード、使う言葉――
この三つを整えるだけで、同じ内容がまったく違う受け取られ方をする。
「正しいことを言っているのになぜ伝わらないのか」と感じたことがある上司ほど、まずここを見直してほしい。
次に部下を指導するとき、声のトーンを落とし、ゆっくり話し、名前で呼ぶことだけでいい。
(本記事は、書籍『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』をもとに作成しました)














