「自分にもっと才能があれば…」
誰しも一度はそう思ったことがあるだろう。活躍する同期、年下の有名人、同世代の天才…素直な称賛とは裏腹に「自分だって、本気出せばできるはず…」と思い悩んでいないだろうか。
「『才能がない』と諦める必要なんてない。」そう語るのは、“才能”をテーマにした漫画『左ききのエレン』で累計420万部超を突破した漫画家のかっぴー氏だ。現在はアニメ化・複数連載を抱える人気漫画家だが、実は誰よりも才能に苦悩し続け、25年以上『才能の正体』を考え続けてきた。今回はその“実践的な才能論”を初めてまとめた書籍『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』の中から、「あなたが持つ才能の正体」に迫る。
「無理をしすぎて壊れる人」の共通点
たとえば新卒のあなたが、営業部に配属されたとする。
しかし、あなたの個性や特性に営業職は合わない。何カ月経とうと、何年経とうと営業ノルマを達成することはできず、ストレスは溜まるばかりだ。
ではこのとき、会社は「彼に営業職は向いていないようだ。マーケティング部に配置換えしよう」と判断してくれるだろうか? 中にはそういう会社もあるだろうが、現実ではなかなか難しいだろう。
おそらく会社はあなたの特性を考えるより先に、「彼は仕事ができない」との判断を下す。そして「できない社員」として放置したり、閑職に回すだけだろう。
「置かれた場所」で咲く必要はない
「置かれた場所で咲きなさい」という格言がある。
だが、僕はあなたが「自分の天才状態」に入るためには、自分の「置かれた場所」、つまり自分の所属する組織を受け入れるだけではいけないと思っている。
なぜなら、会社はあなたに「ミスマッチ」を教えてはくれないからだ。
「明日から来なくていい」が通用するアメリカとは違い、法律によって正社員の雇用が手厚く守られている日本企業において、会社側が「あなたは我が社にはいらない」と宣告することはほとんどあり得ない。
置かれた場所で咲こうとするあなたは、周囲から評価されることもなく、自己評価も下がる一方で、やがて枯れていくかもしれない。
そうやって無理をして、再起が効かなくなってからでは手遅れなのだ。
かく言う僕も、漫画家になるまえには「ハマらない時期」が長かった。長すぎて、才能についてこじらせた漫画『左ききのエレン』を描いてしまったくらいだ。
自分が最もワークする環境を探すこと。身体にムチを打ってひたすら仕事に打ち込むよりも、よほどそちらのほうが、自分の幸せに近いはずだ。
漫画家・かっぴー氏
(この記事は『天才になれなかった全ての人へ 自分だけの武器が見つかる才能論』に関する特別な書き下ろし原稿です)







