「悩む時間が圧倒的に減った」「仕事のキャパが10倍になった」
そんな感想が届いているのが、木下勝寿氏のベストセラーだ。なかでも「【ピッパの法則】が使える!」という感動の声とともに、ニトリ似鳥会長や食べチョク秋元代表から「ビジネスパーソンが一番読むべき一冊」と絶賛されているのが、『時間最短化、成果最大化の法則』である。今回はライターの樺山美夏氏に、本書から「チャンスにすぐ飛びつく人の残念な特徴」について読み解いてもらおう。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

「チャンスにすぐ飛びつく人」に共通する特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

甘い言葉に踊らされ、失敗する人たち

私が住む町には最近、ドーナツ専門店がやたらと乱立している。
ブームに乗って次々とオープンし、最初はどこも行列ができていたが、あっという間に過当競争に陥った。
今では閑古鳥が鳴き、苦しい戦いを迫られている店舗も目立ち始めている。

ビジネスの世界でも、これと同じ光景が繰り返されている。
最近で言えば生成AIだろう。

「今がチャンスだ」「この波に乗り遅れるな」と多くの企業や個人がこぞって生成AIを使ったビジネスに乗り出しているが、そこはすでにレッドオーシャンど真ん中。
圧倒的な資本力や突出した技術やサービスがないまま参入したところで、過当競争に耐えきれず、その多くが脱落していくのは時間の問題だろう。

なぜ私たちは「今がチャンス」という甘い言葉に踊らされ、失敗を繰り返してしまうのだろうか。

「一過性のチャンス」の罠

北海道の通販会社を売上100億円超に育てた実業家・木下勝寿氏の著書『時間最短化、成果最大化の法則』は、このブームの罠について冷静な視点で解説している。

「今がチャンス」とは、厳密にいえば「今だけがチャンス」であり、本物のチャンスではない。「今がチャンス」と言っている時点で再現性がない。本物の成果を上げ続けるには刹那のチャンスにかける暇はない。
「今だけのチャンス」は短期間はうまくいっても、数年後にはダメになることがわかっているからだ。
「本当にダメになるかどうか」が気になるときは、じっくり過去の事例を調べてみるといい。
必ず似たケースがあるからだ。
飲食店で長く成功する人は、今流行しているスイーツ店をやろうとはしないだろう。今すぐ出店すればうまくいくのだろうが、2年後には流行は終わっているだろう。
1年間培ったものが、一瞬にしてゼロになることがわかっているのだ。ビジネスは経験を積み上げていきながら成長していかなければならない。だから、いずれゼロになるとわかっていることにリソースを割いてはいけない。
本当に成功したいなら、10年後も20年後も続くビジネスをつくろう。
永続的ビジネスの観点では「一過性のチャンス」は再現性がなく、成長の礎にはならない。
――『時間最短化、成果最大化の法則』より

10年先を視野に入れた土台を

流行のスイーツ店も生成AIのビジネスも、トレンドに乗れば一時的な売上はつくれるかもしれない。

その一過性のビジネスで稼げるだけ稼いで、ブームが去ったら撤退する人も一定数いるという話もある。

しかし、流行が去ればその経験や顧客基盤は、一瞬にしてゼロになるのだ。

重要なのは、焦って「今だけのチャンス」に飛びつくことではない。
トレンドが変わっても選ばれ続ける「品質」を磨き、10年後も続くビジネスの土台をつくることだ。

もしあなたが今、「これに乗り遅れたらヤバい」と焦っているなら、本書を読んで一度立ち止まって考えてみてほしい。