「悩む時間が圧倒的に減った」「仕事のキャパが10倍になった」
そんな感想が届いているのが、木下勝寿氏のベストセラーだ。なかでも「【ピッパの法則】が使える!」という感動の声とともに、ニトリ似鳥会長や食べチョク秋元代表から「ビジネスパーソンが一番読むべき一冊」と絶賛されているのが、『時間最短化、成果最大化の法則』である。今回はライターの樺山美夏氏に、本書から「欠点より長所に集中する意味」を読み解いてもらおう。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
Photo: Adobe Stock
100人分の情報から2割を抜き出す作業
以前、取材したある経営者から、大学時代に100人の経営者と会った話を聞いたことがある。
有名な経営者から中小企業の社長まで、片道2時間かけてでも会いに行き、話を聞き続け、メモ帳は何冊にもなり、録音データは数百時間に及んだという。
しかし彼がやったのは、ただ記録することではなかった。
100人分の話を読み返しながら、「この人とあの人の共通点」と「この人だけに飛び抜けてある部分」をていねいに分類していった。
どんな人でも、粗探しなどせず長所に注目するようにしたという。
そして最後に、「自分が実行できる共通点」を絞り込んだ。
100人分の情報から、2割の大切な部分だけを抜き出す作業だった。
その2割を意識して在学中に起業し、就職後もトップ営業マンとして走りながら上司にアイデアを出し、プロジェクトを任せてもらい、成果を積み上げた。
入社3年目には新しい事業の立ち上げを任され、20代半ばで独立。
立ち上げた会社は最初の年から黒字化して成長を続けている。
「絞る」という考え方
『時間最短化、成果最大化の法則』著者の木下さんはこの「絞る」という考え方を、本書の中でこのように解説している。
これを忘れてはいけない。
まず、2割の「長所」に集中して学ぶべきだろう。
もし8割の「普通」「欠点」を見て、「自分と大して変わらないな」と思ったらそこで、「なのになぜ、この人はこんなに成功しているのだろう。
自分が気づいていない何かがあるはずだ」と思い直し、自分との違いをじっくりと観察することだ。
私はそれをしたおかげで、成功している社長と自分との違いが「行動を実行に移す率」であると気づけた。
また、成功者から2割の「長所」だけを教えてもらう方法もある。
成功した友達から、考え方やノウハウを学びたい場合、食事をしながらでも質問に答えてくれるだろうが、体系的には教えてくれないし、その間に友達の「普通の部分」「悪い部分」に目が留まって学びが妨げられるかもしれない。
そこで、その友達を講師にして勉強会を開き、体系的にレクチャーしてもらうのだ。
――『時間最短化、成果最大化の法則』より
取り入れる情報が多ければ多いほど、何をすべきかがぼやけてしまい、結局どれも中途半端に終わりがちだ。
しかし、「この人のここだけをマネする」と絞った瞬間に、自分の次の行動がはっきりと見えてくる。
経営者が大学時代に100人から共通点や突出している点を抜き出したのも、著者が「長所の2割に集中せよ」と言うのも、根っこは同じである。
学ぶことは多い方がいいが、実行することは少ない方がいい。この違いがわかっているかどうかが、結果を大きく分けるのだ。








