「地頭」を鍛えたいと思っても、今さら変えられないものと思われがちだ。だが、多くの社員を育成してきた東証プライム上場社長の木下勝寿氏は新刊『地頭スイッチ』で、「地頭はセンスではない。スイッチの押し方さえわかれば変えられる。AI時代になればなるほど『地頭』が重要になる」という。「評価される人と評価されない人の決定的な差」とは? ライター照宮氏がレポートする。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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予算は使い切るためにある主義
公務員の世界では、一般的に、予算は「使い切るもの」とされている。
行政は単年度主義で、予算はその年に使い切るのが原則だ。使い残せば、「その金額は必要なかった」とみなされ、翌年度の予算が削られる可能性がある。
だから年度末になると、残った予算を消化しようとする動きが起きる。
だが、公務員にもコスト意識はある。
入札で安い業者を選び、備品も安いものを使う。ただそれは、予算という枠の中での話だ。
給料は税金から出て、予算は与えられるという成果と給料が直結しない構造の中では、自分の働きが人件費分に見合っているかを考える必要がないことも多い。
評価される人と評価されない人を決定づける分岐点とは?
成果を最短で出す仕事術を体系化したベストセラーを連発する木下勝寿氏は著書『地頭スイッチ』でこう述べている。
意識しなくても存在していますが、無視すれば確実に生存できません。
――『地頭スイッチ』より
民間では、「採算」は仕事の大前提だ。給料も例外ではない。
会社が生み出した価値から支払われる以上、自分の人件費を回収できていなければ、どれだけ忙しく動いていても、組織にとってはマイナスになる。
頑張っているのに評価されないと感じるとき、問題がスキルや努力の量にあるとは限らない。「採算」という前提を意識できているかどうかが、実は評価の分岐点になっていることがある。
「採算」という土台から仕事を見直そう
自分の働きが「採算」に見合っているかを意識する習慣は、一朝一夕には身につかない。
ただ、その感覚を持てるようになるだけで、仕事の進め方は確実に変わっていく。
本書によって「採算」という当たり前の前提をどこまで自分の仕事に落とし込めているか、改めて見直そうと思った。「評価される人」が持っている感覚がするりと腑に落ちてきた。








