小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』をもとに、「自己肯定感が高い子がしている習慣」について解説する。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「自己肯定感が高い子」がしている“意外な習慣”・ベスト1Photo: Adobe Stock

「子どもが考えて黙り込んでしまう」ことはありませんか?

「うまく言えないから、やめておこう」
「間違っていたら恥ずかしい」
「こんなことを言ったら、変だと思われるかもしれない」

 子どもが何かを話そうとしたとき、そんなふうに考えて、黙り込んでしまうことはないだろうか。

「自己肯定感が高まる」意外な習慣

『小学生でもできる言語化』には、言葉が出てこないときにおすすめの方法を紹介している。

 言語化しようと思っても、なかなか言葉が出てこない……。
 そんな悩みを持っている方にオススメなのが、「とりあえず書いてみる・口に出してみる」ということです。
 まずはパッと目についたものについてのことで構いませんし、「木」「赤」「空」など、シンプルな言葉でまったく問題ありません。
 そこから少しずつ、「ほかにないかな?」と、さらに考えたり感じたりしてみてください。

――『小学生でもできる言語化』より

 立派な意見を言おうとしなくていい。

 正しい答えを出そうとしなくていい。

 まずは、思いついたことを一つ書く。あるいは、口に出してみる。

 それだけでいいのだ。

「できない」と言って筆が止まる人たち

 ところが、子どもは成長するにつれて、「こんなことを言ったら笑われるかもしれない」「間違っていたらどうしよう」と考えるようになる。

 その結果、本当は自分の中に言葉があるのに、自分でブレーキをかけてしまう。

 田丸氏は、ショートショートの講座でも、筆が止まってしまう参加者に出会うという。

 ちなみに、ぼくは日頃、各地でショートショートの書き方講座を開催しているのですが、参加者の方の中には「言葉が何も出てきません」「できません」と言って筆が止まってしまう方もときどきいらっしゃいます。
 でも、そんなときも、ぼくから質問しながらやり取りを重ねていくと、その方の中から必ず何かが出てきます。
 本当は自分の中に眠っている言葉があるのに、それに気づけていなかったり、「こんなことを書いたり言ったりしたらダメなんじゃないか」と決めつけて自分でブレーキを踏んでしまっていたりするわけですね。(中略)
 もし言語化の途中で言葉が出てこなくて難しいなと感じても、自分にはできないと思いこまず、「自分の中にも眠っている言葉があるはずだ!」「できるはずだ!」と前を向いて取り組んでもらいたいなと願っています。

――『小学生でもできる言語化』より

あなたは、あなたの言葉でできている

 自己肯定感が高い子は、必ずしも「自分の考えは正しい」と思っているわけではない。

 むしろ、「間違っているかもしれないけれど、とりあえず言ってみよう」と考えられる。

 変なことを言ってもいい。

 うまくまとまらなくてもいい。

 自分の中から出てきたものを、すぐに否定しない。

 この小さな習慣が、「自分の考えには出す価値がある」という感覚につながっていく。

 自分の中にある言葉を、とりあえず書いたり、口に出したりしてみること。

 その習慣こそ、自分の考えを信じるための第一歩なのだ。

(本記事は、田丸雅智著『小学生でもできる言語化』をもとに作成しました。)