金(ゴールド)はここ数カ月にわたり荒波に揺さぶられ、強気ムードは消えうせてしまったようだ。だが、金には依然として投資家のポートフォリオで果たすべき役割があり、今は安値で買い入れる好機と言える。奇妙なことに、長期間続いた金の上昇相場はイラン戦争とともに終わりを告げた。2月28日に衝突が始まって以来、金価格は22%下落している。一見すれば、これは逆説的に見える。世界的な物価上昇を引き起こしかねない地政学的危機は、インフレや不安定な環境に対するヘッジ手段になるとみなされる金にとって、追い風になるはずだからだ。投資家は、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ圧力に対処するため利上げすると考えているようだ。金は利回りを生まないため、利上げはキャッシュに対する金の相対的価値を圧迫することになる。UBSチーフ・インベストメント・オフィスのコモディティストラテジスト、ジョバンニ・スタウノボ氏によると、金は歴史的にインフレ調整後の「実質」金利が低下している局面で最も高いパフォーマンスを示す傾向がある。