6月15日の夜、米連邦準備制度理事会(FRB)議長として初めて臨む連邦公開市場委員会(FOMC)の初日を控えたケビン・ウォーシュ氏は、会合に参加する18人の当局者と夕食の席についた。長方形のテーブルを囲んで集まった一同に自らの計画を明かした。外部専門家を集めた五つのグループが今後数カ月にわたり、FRBが経済をどう読み解き、どのように説明しているかを検証する、という内容だった。この夕食会で、他の人が口にしないことを率直に述べることで知られる元経済学教授のクリストファー・ウォラー理事が、ウォーシュ氏を問い詰めた。複数の関係者によると、ウォラー氏はこれは何のためなのかと尋ね、各グループに誰を入れるか教えてくれれば何を言うかはわかる、と述べた。誰もが見落としていたような画期的なアイデアなど存在しない、というのがウォラー氏の主張だった。