小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える、世界一やさしい「言語化」にまつわる授業。本記事では、子どもも読めて、大人に刺さる『小学生でもできる言語化』をもとに、「なぜか勘違いされがちな人の特徴」について、ライターの小川晶子氏にご寄稿いただいた。(企画/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
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「まちがいさがし」をやった時の話
ごく簡単な「まちがいさがし」を用意してほしい。
一見同じに見える2枚の絵に、違う箇所があるという、あれだ。
子ども向けの、難易度が低いやつでいい。
その2枚の絵を1枚ずつに分けて片方を自分が、もう片方をパートナーにわたす。
そして別の部屋に分かれて通話だけで間違いを見つけようとするとどうなるか。
びっくりするくらい難しくなるのである。
「言わなくても伝わる」と思い込んでしまう
実際こういうゲームがあり、通話しながら友人とまちがいさがしをしたのだが、なかなか間違いが見つからない。
「赤ボールペンは右上から左下に斜めに置かれていて、その下には1冊のノートがあるよね?ノートは閉じられていて、クリーム色で……」
「うん。同じ。合ってる」
「大きいクリップの数は2つ」
「うん。2つだね」
え、じゃあ間違いはどこ?
あまりに見つからず諦めそうになってしまった。
ちなみに最後まで見つからなかった間違いは、クリップの違いだ。
「大きいクリップ」とは、分厚い書類をとめるクリップ(ダブルクリップというらしい)のことだったが、相手は「サイズの大きいゼムクリップ」だと思っていた。
私は普段ダブルクリップを使うことが圧倒的に多いのだが、相手にとってはそうではない。
クリップといえばゼムクリップなのだった。
思い込みが、いかに情報伝達を邪魔するかを実感した。
勘違いは「言葉の省略」から生まれる
『小学生でもできる言語化』の中では、「言語化」がうまくなるとコミュニケーションがスムーズになるとして、こう書かれている。
――『小学生でもできる言語化』p.21
そして、うまく言葉にできなったときに生じる誤解の例が挙げられている。
友だちから遊びに誘われ、行きたいけれど家族で出かける用事があって断らなければならないとき。
「行けない」と伝えるだけだと、友だちに「自分と遊びに行くのが嫌なのかな」と誤解させてしまうかもしれない。
自分がわかっているから相手もわかっていると思い込んで言葉を省略したために誤解が生じ、余計な心配事やトラブルに発展するのはよくあることだ。
しかし、自分の言葉が足りなかったことにはなかなか気づけない。
言語化の方法を知って練習をしてみれば、言葉の過不足に気づきやすくなるに違いない。









