「うちの子、自分の思っていることや、考えを言ってくれない…」そう感じたことはないだろうか? 本記事では、小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)

「自己肯定感が低い子」の親が使うNG口グセ・ワースト2Photo: Adobe Stock

Q.子どもの自己肯定感を下げてしまう「親の口ぐせ」はありますか?

――田丸さんは、小学生から高校生まで、幅広い年代を対象に書き方講座を開いていますよね。特に子ども向けの講座では、親御さんがそばで見守っていることも多いと思います。そうした親子を見てきた中で、子どもの自信や「自分で考える力」を失わせてしまう、親の言葉はありますか?

NG口グセ①「こっちの方がいいんじゃない?」

田丸雅智氏(以下、田丸):あります。あるあるです。

 たとえば、書き方講座のワークの1つで「名詞を書く」というステップを行うときに、親が「これ書いたら?」「こっちのほうがいいんじゃない?」と言ってしまう。

 つまり、本人の中から引きだすのではなく、親の思う「答え」を提示してしまうんです。

 選択肢じゃなく“一択”として方向づけてしまう。

――子どもを助けようとして出た言葉でも、親が先に正解を示してしまうと、「自分の考えではダメなのかもしれない」と感じさせてしまうのですね。ほかにも、避けたほうがいい口ぐせはありますか?

NG口グセ②「それは違うんじゃない?」

田丸:それから、否定もあります。

 子どもが書いたものに対して「それは違うんじゃない?」とか「何でもいいって言っても、それはダメでしょ」と横から言ってしまう。

 これでは、子どもは萎縮してしまいますし、せっかく芽生えた衝動も失わせてしまいます。

 僕はそういった親御さんを見つけたら、場の空気を壊さない範囲で、「そのアイデアもいいですね!」「今日は本当に何でも書いていいんですよ!」と伝えるようにしています。

――『小学生でもできる言語化』でも、「失敗しても、間違っていても大丈夫」と繰り返し伝えられていますよね。親としては、子どもを正しい方向へ導きたくて、「こうしたら?」「それは違うんじゃない?」と言ってしまうのかもしれません。しかし、答えを先回りして与えたり、出てきた考えをすぐに否定したりすると、子どもは次第に「自分で考えても意味がない」「自分の答えは間違っている」と思うようになってしまう。子どもの自己肯定感を育てるためには、親が正解を教えることよりも、まず子どもの中から出てきた言葉を受け止めることが大切なのかもしれませんね!