「地頭がいい」と言われたり、あるいは誰かにそう思ったことはないだろうか?本記事では、小学校から企業研修、さらには少年院まで、さまざまな現場で教えてきた小説家が教える『小学生でもできる言語化』から、著者の田丸雅智氏にヒントをうかがった。(構成/ダイヤモンド社・秋岡敬子)
Photo: Adobe Stock
Q.「地頭がいい人」に共通する特徴は何ですか?
――田丸さんは、小学校から企業まで幅広い年代を対象に書き方講座を開かれていますよね。さらに、ショートショート作家として活動され、ご自身も東大をご卒業されています。これまで多くの人と接してきた中で、「この人は地頭がいいな」と感じる人には、どんな共通点がありますか?
「地頭がいい人」の特徴
田丸雅智氏(以下、田丸):あると思います。
僕は「地頭」という言葉より、「耕された土壌を持っている」という感じの言葉を使うことが多いですが。
たとえば、「勉強だけできる人」と「勉強もできる人」がいますが、後者の場合はテストでいい点をとれるのはあくまで派生の話であって、本質はその人の土壌、土台にあると思っています。
能力という観点でいえば、素直さ、好奇心、吸収力などを持っている。
それ以外の観点でいえば、知識や経験や教養といわれるものなども含まれていると思います。
そういった根っこの部分が豊かだからこそ、勉強でも仕事でも応用が効く。
個人的にも、豊かな土壌を持った人には強く惹かれますね。
地頭は、自分で鍛えられる
――「地頭の良さ」は、生まれつき決まるものだと思われがちですが、今のお話だと、育った環境や、その後の経験も大きく関係しているということでしょうか。
田丸:両方だと思います。
生まれ持ったものもあるでしょうし、育った環境も大きい。
その割合はわかりませんが、どちらも影響しているはずです。
ただ、たとえ環境が十分でなかったとしても、自分で耕していくことはできると思っています。
もっというと、大人になってからはむしろ自分で耕していかないと、どんどんやせ細っていくんじゃないかなと思っています。
「勉強だけできる人」ではつまらない
――つまり、「地頭がいい人」の特徴は、生まれ持った才能というよりも、自分で土壌を耕し続けていることなんですね。「傾向と対策」より、まず土台を育てることが大切だということでしょうか。
田丸:そうですね。僕は、傾向と対策そのものは否定しません。
それは相手に合わせて調整するということで、調整は何事においても大切になってくるものですから。
でも、最初からそこに重きを置きすぎるのは好きではないんです。
土台がないまま「この問題だけ解ける」に寄ってしまうと、少し違う問題が出た瞬間に対応できなくなる。
あるいは、勉強はできたとしても、勉強以外はできない人になってしまう。
僕自身、高校時代は表面的な点数を追い求めるというよりも、自分を耕すということを強く意識して学業と向き合っていました。
まずは自分を耕す。
傾向と対策は、そのあとに微調整としておこなうものだと思っています。
――なるほど。「地頭がいい人」とは、単に知識が多い人ではなく、素直さや好奇心を持ち、自分自身を耕し続けている人のことなのかもしれませんね。









