ここにきて米国株式市場でS&P500が過去最高値を更新したが、日経平均は乱高下している。
こんなとき、「貯金」か「投資」か、何を軸に判断したらいいのか? そこでライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』のエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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投資は「底値」で買うことを目指すべき?
投資に興味関心がほとんどない人ほど、こんなことを言いがちではないだろうか。
「投資なんて簡単だろ? 安いときに買って、高いときに売ればいいんだから」
かくいう私も、以前はそう言っていた……ような気がする。
そして一応、この考え方は、まったく間違いとは言えないのだ。
しかし、より優れたやり方がある。優れていて、それでいて簡単なやり方が。
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の第14章「安値を待つべきではない理由――神でさえ『ドルコスト平均法』には勝てない」は、そのことを証明するために16ページという、本書の中でも少なくない紙幅を割いている。それくらい重要なことなのだ。
この問題はこう整理される。
「ドルコスト平均法とバイ・ザ・ディップはどちらが優れているのか?」
毎月定額を機械的に投資し続けるのが前者、底値を狙って買っていくのが後者だ。
神に打ち勝つ人間
『JUST KEEP BUYING』ではドルコスト平均法とバイ・ザ・ディップを比較検討するにあたり、さらにバイ・ザ・ディップを実行する主体が底値のタイミングを正確に把握できるという、圧倒的に有利な条件もつけてみせる。
言ってしまえば、バイ・ザ・ディップを行うのは「神」だ。
著者はバイ・ザ・ディップを実行する主体に通常の人間よりも有利な条件を与えたうえで、ドルコスト平均法とバイ・ザ・ディップの40年に及ぶ競争をシミュレーションしていく。
その精緻かつフェアな手つきは、ぜひ実際に本を手にとって、論理を追いかけてみてほしい。
実質的にこの第14章が、本書のハイライトといっても過言ではない。
この記事では結論だけを記せば、ドルコスト平均法に軍配が上がる。
すなわち、人間は「神」に打ち勝つことができる。
それも、天才的な資質によって乗り越え得るのではなく、法則を見極め、愚直な行動を取ることによって、長期的な視点で打ち勝つことができる。
人間讃歌のようなロマン
投資の喜び、ロマンというのは、「派手なギャンブルに勝つ」だとか、「スポーツで逆転する」といったもののように考えられがちかもしれないが、そうではないのだ。
むしろ愚直にやる努力の正しさを証明してくれる、人間讃歌のようなロマンがあるのだということを、本書は教えてくれている。熱い。
投資を忌避したくなるような真面目な人ほど、読んでみてほしい。








