ここにきて米国株式市場でS&P500が過去最高値を更新したが、日経平均は乱高下している。
こんなとき、「貯金」か「投資」か、何を軸に判断したらいいのか? そこでライターの米多寿樹氏が「貯金と投資の名著」を厳選。「読むと人生が変わる」「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃の書」と絶賛されているベストセラー『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』のエッセンスを特別配信する。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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投資は人生だ
投資について考えるほどに、「これは人生についての話だな」と感じることが増えていく。
考えてみれば、投資だって人間の営みのひとつなのだ。
数字だけ見ていると非人間的な行為のように思えてしまうが、一歩踏み込んでみれば、そこにはやはり人生の断面が刻み込まれている。当たり前のことかもしれない。
『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』の第15章は「運」について書かれている。
これなどはまさに人生、まさに人間存在の不合理について書かれており、一種の文学的な読みごたえすらある。
時代に左右されるもの・左右されないもの
「あの時代に生きていたら、絶対に◯◯の株を買っていたのにな」
こうしたことを口にする投資家に出会ったことはないだろうか。
私の高校時代――もう25年近く前だが――に、当時にしては珍しいほどにPC関連に強い同級生から、
「親に株式投資を始めてYahoo!の株を買うように言ってたんだけど、ピンとこなかったみたいでやってくれなくてさ。買ってたら、今、俺の学費くらい余裕で払えてたのに」
と愚痴られたことがあった。
おそらくこれから十数年もすれば、同様のことは生成AI関連企業の株について言われるのだろう。
少し前からその盛り上がりは、少し目ざとい人であれば感じ取れていた。
あとから生まれた、おそらく投資リテラシーが教育によって上がっているだろう世代が物心ついたとき、「あの時代に生きていたら~」という言葉が口をついて出る姿が目に浮かぶ。
こうした個別株の問題だけに限らず、市場の波の上下は時代によるものも大きい。
著者のニック・マジューリは『JUST KEEP BUYING』の第15章で、インデックス投資のS&P500に投資した場合の10年後のリターンを生まれ年によって比較検討することで、こうした時代の問題……「運」によって投資が左右されることを検証してみせる。
(中略)
考えてみてほしい。単に投資を始めた時期が違うというだけで、凄腕の投資家(年率5%市場を上回る成績を残せる)が、お粗末な投資家(年率5%市場を下回る成績しか残せない)より得られるリターンが少ないのだ。これは極端な例かもしれないが、難しい市況で投資をしなければならない場合、熟練の投資家(アウトパフォーマー)が技量の低い投資家(アンダーパフォーマー)に負けることがあるのは事実だ。
――『JUST KEEP BUYING』より
損をするわけではない。ほとんどの市場はほとんど常に上昇しているのだから。だが、どれだけ得をするのかには差ができてしまう。そこは避けられない。だからといってやらない理由はない。これはまさに人生と同じではないだろうか。
不利な条件の時代に生まれても、やるしかないし、それで十分に勝つことはできる。








