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頼まれた仕事にすぐ着手し、時間をかけて丁寧に仕上げる。それでも評価されないのは、相手が本当に求めている「ゴール」を見誤っているからかもしれない。仕事のムダを劇的に減らす「1行の整理」とは。※本稿は、戦略コンサルタントの山本大平『仕事ができる人の超整理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。
忙しいのに成果が出ない人は
努力の「向き」がズレている
「今日も一日、ずっとバタバタしていたのに、結局何が進んだんだろう……」
夕方、オフィスのデスクでふと時計を見上げ、ため息をつく。
そんな経験はありませんか?
朝一番のメールチェックから始まり、矢継ぎ早に飛んでくるチャットへの返信、会議の議事録作成、経費精算のチェック、他部署からのちょっとした問い合わせ対応。
多くのビジネスパーソンの毎日は、こうした細かな業務の積み重ねでできています。
報われないのは能力の不足ではなく、努力の「向き」がズレてしまっているからです。
真面目で責任感が強い人ほど、「来たボールは全部打ち返そう」と必死に机にかじりつきますが、そこに大きな落とし穴があります。
「作業を言われた通りに完璧に終わらせること」自体を目的にしてしまうと、どれだけ能力があっても、組織のなかで「便利な人」として消費され、肝心の成果が評価されないというジレンマに陥るのです。
この状況を打破する唯一の武器が、「やること」と「やらないこと」を決めて、限られたリソースをどう配分するか、という整理の思考です。
では、具体的に何をすればいいのか。
その処方箋は極めてシンプルです。
「その作業の本当のゴールを1行で書く」
ずばり、これです。
時間をかけた「完璧な資料」が
ほとんど見てもらえない理由
ではなぜ、たった1行を書くことが「報われなさ」を解消するのでしょうか?
具体例を挙げて考えてみましょう。
あなたは営業部のサポート担当で、上司から「明日の営業会議で使うから、先週の売上データをまとめておいて」と頼まれたとします。
「手を動かすこと」で安心感を得ようとするあなたは、すぐにエクセルを開きます。
そして、「見やすいほうがいいだろう」と気を利かせたつもりで、過去の膨大なデータを引っ張り出し、色鮮やかな円グラフをつくり、フォントのサイズを整え、長い時間かけて完璧な「見映えの良い資料」を完成させました。
しかし翌日の会議。
上司はその資料をチラッと見ただけで、「合計額はこれね。了解」と一言。
心血を注いだグラフや分析には触れず、会議は次の議題へ移ってしまいました。
残ったのは、「あんなに時間をかけて丁寧につくったのに……」という激しい徒労感。
このすれ違いは、なぜ起きたのでしょうか。
それは、あなたが「エクセルの資料をつくること」を目的にしてしまったからです。
「仕事ができる人」は、エクセルを開く前に必ず立ち止まり、こう考えます。







