「丁寧な説明」は実は
不親切で散らかった仕事

●事例2 他部署や上司への「承認・決裁」の依頼

 契約の更新や備品の購入などについて、多忙な上司や他部署の責任者に確認・承認をもらわなければならない場面を想像してください。

■ダメな伝え方
「お忙しいところすみません。この件、お手隙の際にご確認とご承認をお願いします」と、詳細な資料をドサッと机に置く

■整理された伝え方
「〇〇更新。前回と同内容・予算内につき、付箋箇所に押印お願いします」とだけ伝える

 これも事例1と同様です。

 相手の席へ向かう前に一瞬立ち止まり、「相手に『資料を読む』という作業をさせず、0秒で『ハンコを押すだけ』の状態をつくる」というゴールを、自分のなかで1行に整理できているから、ここまで言い切れるのです。

 忙しい相手にとって、最も負担なのは「判断のための思考」です。

『仕事ができる人の超整理術』書影『仕事ができる人の超整理術』(山本大平 ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「前回と何が違うのか?」「予算は大丈夫か?」という、相手が必ず抱く疑問に先回りして「同内容・予算内」と1行で答えを提示する。

 これだけで、相手は思考を停止させたまま依頼を処理できるようになります。

「丁寧な説明」という名のもとに、相手に読解の苦労を強いるのは、実は不親切な「散らかった」仕事です。

 極限まで情報を削ぎ落とし、相手が「分かりました」と頷くだけの状態をつくる。

 この徹底した「1行の整理」こそが、「仕事が早い人」への最短ルートなのです。