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日本政府は昨年秋から現在まで、外国人政策の見直しを急速に進めている。在留資格「経営・管理」の要件厳格化、永住許可制度の見直し、在留資格変更・更新や永住許可にかかる手数料の大幅な引き上げ――。わずか1年ほどの間に、外国人が日本で暮らし、働き続けるためのハードルは大きく高くなった。しかし、その影響を受けるのは外国人だけなのだろうか。製造、建設、小売、外食、物流、介護など、すでに日本社会のさまざまな場所で外国人が働き、私たちの生活を支えている。政策の厳格化を介護現場はどう見ているのか。関係者の声を拾った。(日中福祉プランニング代表 王 青)

人手不足なのに?
永住許可の厳格化

 2025年10月、在留資格「経営・管理」の許可基準が大幅に見直された。事業規模の基準の一つだった500万円以上の資本金・出資額は、原則3000万円以上へ引き上げられ、日本国籍や永住権取得の常勤職員の雇用など厳しい要件が加わった。

 今年に入ると、永住制度の見直しや在留資格の更新手数料など、幅広く変更した。

・国籍を取得(帰化)するための在留年数は従来の5年から10年に
・永住許可を取得する収入要件として、日本人世帯の平均年収以上(目安として年収575万円、月収換算で47万9000円※厚労省「国民生活基礎調査」)
・将来の年金受給見込み額について、厚生年金に30年間加入した場合の水準などを参考に審査する方向で見直しが検討
・永住許可の手数料が現行の1万円から20万円へ20倍に
・在留資格変更・期間更新の手数料は現行の6000円から最大7万5000円(12.5倍)に

 厚生労働省によると、日本で働く外国人は約257万人。労働者のおよそ27人に1人にあたる。2009年には約112人に1人だったことを考えると、その増加は著しい。

 筆者は東京から新幹線で夜遅く京都に着くことが多い。午後11時に近づくと、京都駅周辺の飲食店の多くは閉まっている中で、助かる店がある。その店の店員は全員外国人だ。また、最近よく利用している成田空港周辺の駐車場でも、外国人スタッフが重いスーツケースを丁寧に積み下ろしてくれる。コンビニも同じだ。

 いまや外国人労働者は、日本人が当たり前だと思っている「便利な生活」を支える存在になっている。

 その現実がより鮮明なのは介護現場である。

 筆者は仕事柄、介護事業者と接することが多い。そこで日本人経営者の口から度々聞く言葉は「外国人スタッフはうちの宝物」である。

 現在、日本の介護現場における人材不足は極めて深刻であり、厚生労働省の最新データによると、2026年度には約25万人、団塊世代がさらに高齢化する2040年度には約57万人(不足率約21%)が不足すると試算されている。どこの施設もスタッフの確保に頭を抱えており、事業存続の危機にさらされている施設も少なくない。さらに、台湾や韓国、シンガポールなども外国人介護人材を奪い合う現状である。