仕事では、周囲に合わせたほうがいいのか、自分の考えを通したほうがいいのか、判断に迷う場面も少なくない。協調性は大切だが、人に合わせてばかりいると疲れてしまうし、反対に自分のやり方にこだわれば、周囲との連携がうまくいかないこともある。『仕事・人間関係で損する人、得する人』の著者・伊庭正康氏に、職場で自分の言動を調整するときに意識したいことを聞いた。(構成/照宮遼子、ダイヤモンド社書籍編集局)
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ベスト1:「目的」を意識する
――仕事では、交渉・調整する場面も多く、相手の反応を気にするあまり、疲れてしまうことがあります。
伊庭正康(以下、伊庭):そうですね。特に「嫌われたくない」という気持ちが強くなると、本来の目的よりも、相手にどう思われるかを優先してしまいがちです。
――そうならないためには、どうすればいいのでしょうか。
伊庭:大切なのは、相手の言動に振り回されるのではなく、「目的」を意識することです。
――「目的」ですか。
伊庭:はい。「今、この場で何を達成すべきなのか。そのために自分には何が求められているのか」を考えることです。
たとえば、会議で議論が停滞していたら、自分の意見を主張するよりも、論点を整理したほうがいいかもしれません。特定の人の意見に偏っていたら、まだ発言していない人に話を振ることも必要でしょう。
大切なのは、相手にどう思われるかではなく、「目的を達成するために、自分がどんな役割を果たすべきか」を判断することです。
相手に合わせること自体が悪いわけではありません。「嫌われないために合わせる」のか、「ゴールに近づくために合わせる」のか。 その違いを意識するだけでも、行動は変わってくるはずです。
「成果」中心に考える人は、飛躍的にチャンスが生まれる
――チームに足りないものを埋めていく発想なんですね。
伊庭:はい。相手や状況に合わせて、自分の言動を適切に調整する能力を「セルフ・モニタリング」といいます。この能力が組織では一番求められていると言っても過言ではありません。
――セルフ・モニタリングの能力を鍛えるにはどうしたらいいでしょうか?
伊庭:「ここで得たい成果は何か」を常に考えることです。目の前のミッションを達成することや売上を上げることは、分かりやすい成果ですよね。
でも、それだけではなく、「相手との信頼を築くこと」も成果の一つです。目の前の成果だけでなく、長い目で見てチームや双方にとってプラスになるかどうかも含めて判断します。
――成果を考えて行動するようにすると、大きく成長できそうですね。
伊庭:はい。その場で求められていることを意識しながら、自分の役割や行動を選ぶことで、飛躍的にチャンスが生まれてきます。
『仕事・人間関係で損する人、得する人』では、仕事や人間関係でつまずきやすい場面を取り上げながら、チャンスをつかむためのヒントをまとめています。
自分の考えだけにこだわらず、かといって相手の顔色に振り回されない。その場に合った行動を選べることが「選ばれる人」になる第一歩なのです。








