フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える

今週は、9年ぶりに全面刷新されたマツダの新型「CX-5」試乗記をお届けします。乗り心地は「上質」の一言、後部座席の居住性や荷室の使い勝手も向上。それなのにフェルさんが「今買うかどうか、それは熟考したほうがいい」という理由とは?今週も、ヨタ話は本編の後ろに掲載しています。(コラムニスト フェルナンド・ヤマグチ)

マツダの“顔”、世界で4台に1台以上がCX-5

 今週から、マツダの新型CX-5を取り上げる。

 2025年のマツダの世界販売台数は125万6215台。そのうちCX-5は33万4578台。世界で売れるマツダ車の実に4台に1台以上がCX-5という、文字通りの金看板である。2018年以降、マツダ車の販売台数ナンバーワンの座を守り続け、2025年末には世界累計販売500万台を突破した、まさしく「マツダの顔」である。

駐車場に停まる新型CX-5。3代目となり、ボディは先代より大きくなった駐車場に停まる新型CX-5。3代目となり、ボディは先代より大きくなった Photo by Ferdinand Yamaguchi

日本にディーゼルを広めた立役者

 そしてこのCX-5は、日本にクリーンディーゼル乗用車を普及させた立役者でもある。

 2012年2月に発売された初代CX-5は、同年末までに国内で3万5438台を販売した。そのうち2万6835台、実に76%がディーゼルエンジン搭載車だった。翌2013年もディーゼル比率は約75%。発売当初、日本で売れたCX-5の4台に3台がディーゼルだったのである。

 ところが、である。

 マツダは9年ぶりに全面刷新した新型CX-5から、あろうことかディーゼルエンジンを廃止してしまった。なぜだ!((C)三越・岡田茂社長)