パソコンの画面を見て驚く女性写真はイメージです Photo:PIXTA

普段の何気ない行動が、情報漏えいに繋がり、会社や取引先を巻き込む大きなトラブルにつながることもあります。自分の仕事の進め方に危険な習慣が潜んでいないか、チェックしてみましょう。(LRM 執行役員・CCO 藤居朋之)

「自分は大丈夫」が一番危ない――
情報漏えいにつながる習慣

「自分だけは大丈夫」。情報セキュリティの現場で、最も危ういのはこの思い込みかもしれません。

 サイバー攻撃というと高度なハッキング等を思い浮かべがちです。しかし情報漏えいには、サイバー攻撃によるものだけではなく、社員一人ひとりの“何気ない行動”がきっかけで起きるものも少なくありません。パスワードの使い回し、PCの放置、不審メールの開封――どれも「ついやってしまう」身近な行動です。

 本記事では、こうした身近なNG行動のうち特にご注意いただきたいものを、10位から1位までのランキング形式でご紹介します。順位は、次の3つの軸に基づいて評価しました。

(1)発生可能性:その行動が、実際の事故にどれだけつながりやすいか
(2)深刻度:事故が起きた場合に、どれだけ大きな損害になるか
(3)波及範囲:影響が、社内外のどこまで広がるか

 本稿では、身近な行動によって生じ得るインシデントを幅広く洗い出したうえで、本記事の趣旨に沿う10項目を選定。それぞれを上記3つの軸で1~5点に採点し、掛け合わせた総合スコアをもとに順位付けしました。

 誰もがイメージしやすい「メールの誤送信」は、状況によってリスクが変わる例として複数取り上げています。まずは10位から見ていきましょう。

まずは10位から!
「ついついやりがち」な身近なNG行動

10位:離席時にPC画面をロックしない
総合8点(1)2点(2)2点(3)2点

 席を外すときも画面を開いたまま―。短時間でも、第三者に覗き見られたり無断で操作されたりする隙を生みます。来客のあるオフィスやカフェでは特に注意が必要です。

9位:推測されやすい単純なパスワード
総合18点(1)3点(2)3点(3)2点

「password」や「123456」、名前や誕生日など推測されやすいパスワードは、攻撃者に推測・突破されるリスクが高まります。強固なパスワードは、不正アクセスを防ぐ基本の一手です。

8位:飲食店など社外での業務の話
総合27点(1)3点(2)3点(3)3点

 会議帰りや飲み会の席で、つい仕事の話をしてしまった――。周囲に誰がいるか分からない場所での会話から、取引先名や案件情報が外部に漏れることがあります。

7位:機密情報を不適切なSNS・生成AIに書き込む
総合36点(1)3点(2)4点(3)3点

 何気ない投稿や生成AIへの相談のつもりで、社内情報や顧客データを入力していませんか。外部サービスに入力した情報は、サービスや契約、設定によって保存・利用の方法が異なり、機密情報が意図せず流出するおそれがあります。

6位:社外の誤った相手にメールを送ってしまう
総合45点(1)5点(2)3点(3)3点

 宛先の選択ミスや入力間違いで、本来とは別の相手にメールを送信――。一度相手に届いたメールを確実に取り戻すことは困難です。内容によっては、送信した時点で情報漏えいとなり得ます。