初対面の人と話すとき、「何を話せばいいかわからない」「緊張して会話が続かない」と感じたことはないだろうか。相手に好印象を与えたいと思っても、気の利いた言葉はなかなか出てこないものだ。
じつは、いつもの挨拶にほんの少し工夫を加えるだけで、相手との距離がぐっと縮まることがあるという。では、初対面でも自然と相手の心を開き、感じのいい印象を残す人は、どんな言葉を使っているのだろうか。『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の刊行にあたり、ライターの三橋温子さんに、ご自身の経験を踏まえて寄稿いただいた。(ダイヤモンド社書籍編集局)
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会話の空気をガラッと変えた魔法の一言
私は子どものころから自己主張が得意ではありません。
自己紹介も苦手だし、できるだけ人の陰に隠れて存在感を消していたタイプ。
大人になってもその気質はあまり変わらず。
インタビューライターという職業柄、「主役はあくまでもインタビュー相手で、自分は黒子に徹する」という意識が強いことも、その一因かもしれません。
あるとき、コミュニケーション教室を経営されている方にインタビューをする機会がありました。
私が名乗ってご挨拶をすると、その方は開口一番にこうおっしゃったんです。
「三橋さんですね。今日はよろしくお願いします」と。
私の名前を認識してくれている…!
インタビュアーAではなく、私と会話しようとしてくれている…!
そう感じて、うれしくなりました。
その方はインタビュー中もたびたび私を名前で呼んでくださり、会話も盛り上がって無事に取材終了。
本来なら私がインタビューを円滑に進める立場であるはずなのに、率先して話しやすい空気をつくっていただき、さすがコミュニケーションのプロだなぁ…とすっかり感服してしまいました。
人間関係を円滑にする「名前添え」
会話中、相手の名前を口にする。
たったそれだけのことですが、それだけで会話の温度がグッと上がります。
初対面の相手には、ただ名乗り合うだけではなく
「○○さんとおっしゃるんですね」
「すてきな○○さんとお会いできて光栄です」。
感謝の気持ちを伝えるときは、
「○○さん、ありがとうございました!」。
相手のいいところを褒めるなら、
「○○さんならできると思っていたよ」
「○○さんの説明はわかりやすいですね」。
ある調査(※)によれば、社内で顔と名前を覚えてもらっていると感じる人は、そうでない人と比べて仕事へのモチベーションが高く、離職意向も低い傾向にあるそう。
「名前を呼ばれる」ことによる心理的影響の大きさがうかがえます。
『オトナ女子のすてきな語彙力帳』では、初対面の人との会話例や、相手の名前を添えて語彙力を高める会話例がたくさん紹介されています。
「はじめまして」を添えると、初対面であることを強調できます。
以前会ったことがあるのか、ないのか、相手を悩ませずに済みます。
初対面の人は、だれでも少なからず緊張や不安、壁を感じているものです。
「仲よくなろう!」「私のことを知ってもらおう!」とする前に、まずは相手に安心してもらうことが最優先です。
ポイントは、相手が反応しやすい言葉をかけて安心してもらうこと。それから関係性を作り始めましょう。焦りは禁物ですよ。
――『オトナ女子のすてきな語彙力帳』P18、19より
新しく加わる人に「ここに入ってよかった」と思ってもらえる言葉をかけてみましょう。
――『オトナ女子のすてきな語彙力帳』P20より
初対面の人とうまく関係を築きたい、すでに知っている人との距離をもう一歩縮めたい、私のような引っ込み思案タイプの人の心を開きたい…。
そんなときは相手の名前を会話に添えてみてはいかがでしょうか。
※カオナビHRテクノロジー総研「社内コミュニケーションと働き方」調査より





