他人とのコミュニケーションは、気を遣うし疲れます。
けれどなるべくラクに、自分らしく、たのしく会話したいもの。そして良い印象も与えたい! ですよね。
この連載では、日本郵政や法務省、日本コカ・コーラ、日産自動車、日本アイ・ビー・エムなど多くの省庁や企業で講演や研修を担当し、15年間にわたって約7万人の老若男女にコミュニケーションを教えてきた『オトナ女子のすてきな語彙力帳』の著者、吉井奈々さんが「自然体のまま」で「相手も自分も大切にするコミュニケーション」のコツをご紹介します。
謙遜しすぎていませんか?
褒められた時、どんな返事をしていますか?
「そんなことありません」
「いや、全然ダメですよ」
などと、謙遜しながら返していませんか?
もちろん謙遜する返事も間違いではありませんが、褒めてもらえてうれしい気持ちを素直に伝えるのもおすすめです。
たとえば、
「ありがとうございます。
褒めていただけてうれしいです」
こんなふうに素直に伝えられると、ポジティブな印象になります。
感じのいい返し方 3選
【努力】について褒められたら、
「頑張っているので、褒めてもらえてうれしいです」
完璧な状態ではなく、自分ではまだ未熟と思っていても、褒められたことを素直に喜びましょう。
また、【意気込み】を示すのもいいですね。
「今後の励みになります」
前向きで頼もしい言い回しです。この返事が聞けると、相手も安心して見守ることができそうです。
【限定感】を出すのもおすすめです。
「そこに気づいてくれたのは、〇〇さんだけです」
人知れず頑張っていたことを理解してくれた人に伝えたい言い回しですね。
返しに迷ったら
褒められて、何と返せばいいかわからなかったら、相手が褒めてくれた点を褒め返してみましょう。
たとえばファッションを褒められたら、
「おしゃれな◯◯さんに褒めてもらえてうれしいです」
という感じです。お互いがうれしい気持ちになりそうですね。
急に褒められて焦らないために
褒められたら、基本的には次の流れで返すとスマートです。
①お礼を伝える → ②喜びの気持ちを伝える → ③相手を立てる
この型を覚えておくと楽に返せますよ。急に褒められたときでも、焦らず笑顔で返せるように、自分の中で2~3パターンの返し方を用意しておくのもいいですね。
褒め言葉を記録しよう
人はどうしても、「傷ついたこと」や「大切に扱われなかったこと」を優先的に脳内保存してしまうクセがあります。しかし、褒められたことはたくさんあるはずです。思い出せないのは、ちゃんと保存していないから。手帳やスマホに「褒められたこと」を記録しておきましょう。落ち込んだときに読み返すと、励みになりますよ。
(本記事は『オトナ女子のすてきな語彙力帳』をもとに編集しています)