本人に悪気はなくても、何気ない言動が周囲の人に負担をかけていることがあります。自分では普通のことだと思っていても、相手にとっては迷惑になっているかもしれません。では、人を疲れさせてしまう原因は何なのでしょうか。古代中国の思想家・孔子の教えをもとに、『小学生がたった1日でかんぺきに倍数と約数がわかる本』の著者が解説します。

「一緒にいると疲れる人」の特徴・ワースト1Photo: Adobe Stock

なぜ一緒にいると疲れてしまうのか?

例えば、職場にこんな人はいないでしょうか。

・相手が忙しいのに、自分の話を延々と続ける
・相手の事情を考えず、頼みごとをする
・自分の考えを押しつけ、相手の意見を否定する

自分は話したいことがたくさんあっても、相手は疲れていて、静かに過ごしたいかもしれません。自分にとっては簡単な頼みごとでも、相手には大きな負担かもしれません。

つまり、相手を疲れさせる原因の1つは、自分の都合を優先し、相手の立場を考えないことなのです。こうした言動が積み重なると、知らず知らずのうちに、周囲の人を疲れさせてしまいます。

孔子が説いた「人間関係で大切なこと」とは?

約2500年前の中国の思想家・孔子は、多くの弟子を育て、人としての生き方や、人との接し方について説いた人物です。

『論語』顔淵篇には、弟子の仲弓(ちゅうきゅう)が、孔子に「仁(じん)」とは何かを尋ねた場面があります。「仁」とは、他人への思いやりなどを重んじる、孔子の思想の中心的な考え方です。

春秋時代の中国では、各地の国々が勢力を争い、政治的な混乱が続いていました。孔子は、そうした時代に、社会の秩序を取り戻すためには、人としての正しい生き方や、人と人との関係が重要だと考えました。

孔子は、次のように答えました。

人と接するときは、大切なお客様を迎えるように敬意を払いなさい。
人に仕事をさせるときも、重大な祭りに臨むように慎重でありなさい。
自分がされたくないことは、他人にもしてはならない。

(『論語』顔淵篇の一節をもとに筆者が意訳)

孔子はさらに、この教えを守れば、国でも家庭でも人から恨まれることがなくなる、という趣旨のことを述べています。

ここで重要なのは、相手が誰であっても敬意を払い、自分がされたくないことは他人にもしないという考え方です。

人を疲れさせない人が、心がけていること

人と接するときは、自分の都合ばかり優先せず、相手の立場を考えたいものです。

ただし、自分が嫌ではないことでも、相手は嫌だと感じる場合があります。だからこそ、相手の表情や反応に目を向け、必要なら相手の希望を確かめることが大切です。

「自分がどうしたいか」だけでなく、「相手はどう感じるか」を考える。そんな小さな心がけが、お互いに疲れない人間関係につながるのではないでしょうか。